ご無沙汰しております。皆さまいかがお過ごしでしょうか?久しぶりの更新です。
さて、4月2日〜4月12日の期間、父島にて 「Conservation Bonin Field Project」 を開催しましたので、その様子をご報告します!
このプロジェクトは 小笠原のフィールドでの森の整備作業、海洋漂着ゴミの調査、自然観察会などのプログラムを通して、後述の各団体が協力し、世界自然遺産・小笠原諸島の自然再生を目的として行われました。
*Bonin Ecology Network(7名)、日本自然保護協会(1名)、パタゴニア日本支社(11名)、小笠原自然観察指導員連絡会(3名)の共同開催
【パタゴニアスタッフの皆さま、限られた滞在時間のほとんどを小笠原の自然保護活動に費やしてくださり、誠にありがとうございました!】
小笠原の山の生態系において重要な役割を担っている沢、その沢を通じて山と海とを行き来する水棲生物、それらと密接に関係している森を自然観察や環境整備を通して共に学んでいきました。
入口の外来種拡散防止装置で衣服に付いた植物の種子、靴底のドロを落とし…
初寝山方面に行きました!
〈旭平展望台での外来植物の伐採・刈り取り〉
道具の種類や使い方の説明及び整備内容確認の事前ミーティング
作業中看板も設置し…
対象木はギンネム、モクマオウ、リュウキュウマツ、キバンジロウ、アカギ、ランタナ、ホナガソウ、オオバナセンダングサなど
〈旭山南峰尾根での外来植物伐採〉
ここでの対象木はリュウキュウマツ
ランチも自分達で準備し、ケータリング!
*旭平展望台では大きいのから小さいのまで合わせて809本、旭山南峰尾根では46本を伐採・刈り取りしました。
山の次はフィールドを海へと移し、扇浦海岸にて海洋漂着ゴミの調査しました。今や世界中の海を漂流し、深海の海底にまで堆積する海洋ゴミ。中でもプラスチックは長い年月をかけても生分解されることがないので、太陽光などにより粒子状に細かく砕かれたもの(=マイクロプラスチック)も漂流し続けて、食物連鎖ピラミッドの底辺のプランクトンにまで取り込まれています。もちろんそれは、より大きい海洋性の生き物も誤食しています。
調査した皆さんも、そういった事実を知っていても、太平洋の真ん中に浮かぶ小笠原の美しい扇浦海岸にたくさんのマイクロプラスチックが打ち上げられているのを目の当たりにすると、驚きを隠せない様子でした。
〈扇浦海岸にて海岸漂着ゴミ(主にマイクロプラスチック)の調査〉
まずは調査手順を分かりやすくパネルで説明
Bonin Ecology Network の女性スタッフのクリエイティブな力作もお披露目。彼女達自身で事前に採取・分別したマイクロプラスチックなどの漂流ゴミと海洋生物との関係性が一目で分かるようになってます。
さて、さっそく採取に取りかかります。ビーチで調査ポイントを選定し…
表層の砂をスコップですくい、海水の入ったバケツに入れます。海水に浮いたプラスチックを砂は流れないように慎重にザルでこしていきます。これを2〜3回くり返します。この時、網目の大きさの違うザル、最終的には目の細かい網をくぐらせ、プラスチックを大まかな大きさごとに分別します。
採取したプラスチックを乾かし、自然物を別にし、大きさ・種類・色ごとに分別していきます。ここからは根気のいる作業。
とてもとても1日では分別しきれませんが、できたところまでを各班ごと表にまとめました。
また、IBO(小笠原自然文化研究所)の佐々木さんによる水棲生物の解説をしていただいたり、USK COFFEEさんでリユースマーケットやスピーカーシリーズ、もちろん休みの日にはフィールドに遊びに出掛け、島の子供達も整備や調査に参加してくれる日もあったりと密度の濃い時間を過ごしました。
色んな方々のご協力を得て、無事にこのプロジェクトを終えることができました。関係者各位、重ねて御礼申し上げます。
副会長 谷口智哉
スピーカーシリーズ@USK COFFEE
盛り上がりました〜♪
*「スピーカーシリーズ」とは特定のテーマに沿って、その道のスペシャリストの話を聞いたり、または参加した人が自分の意見を述べ、議論する場のことです。
森を散策したり
アカガシラカラスバトにも会いました!
森本農園で農業体験もさせていただきました。
シーカヤックに
サンセットSUP〜
ビーチでまったり
笑い、涙の解散式!